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家族構成: ご夫婦+お子様2人 所在地: 千葉県我孫子市
専有面積: 105.52㎡ 間取り: 4LDK→3LDK
竣工: 2023年8月 築年月: 1977年5月

 

ツバメクリエイツで理想の住まいを手に入れたお客様のお住まいを訪問する企画「ツバメのせんぱい」。

これまでお客様のお住まいを訪問してきましたが、今回は初めて、弊社の設計スタッフKの住まいを訪問してまいりました!

極力無駄を省いたシンプルで明るい空間。

(ツバメ)リノベのプロとしての経験談を根掘り葉掘り伺いたいと思っております!本日は、よろしくお願いいたします!

早速ですが、今回の物件購入のきっかけについて教えていただけますか!

 

(スタッフK)もともとは近くに中古戸建を購入&リノベして住んでいたのですが、5年ほど前に主人の仕事の都合で転勤が決まり、家族みんなで転居しました。

そして、去年、急に戻ってくることが決まったのですが、事情がありその家には戻れず。。。

でも家族が増えたことや前の家に住んでいた頃とライフステージが少し変わったことなどもあり、その家を売却し、新しい住まいを購入しても良いのでは?と考えました。

白を基調に木の温かみを感じられる室内

(ツバメ)なるほど、、、かなり急展開な物件探しだったわけですね笑

物件購入に至るまでに他にもいくつか物件探しはされたんですか?

(スタッフK)いえ、この物件しか見てません!

実は、この物件がある団地は、私が育った場所でもあり、昔からこの場所については良く知っていたし、団地の管理体制もしっかりしていて、築年数は40年以上経過している建物ですが、耐震性も現在の耐震基準を満たすような強固な作りになっていて、共用部などのメンテナンスも良く行き届いているのを知っていたので、室内をリノベをすれば蘇るなというのは感覚として分かっていました。

転勤が決まる前から漠然と狙っていた場所ではあったのですが、たまたま以前から売りに出ていた物件が、購入を検討し始めたタイミングでちょうど値下げされていて、もうこれは買うしかない!ということで購入を決めました!

(ツバメ)耐震性だったり管理面だったり、リノベではどうすることもできない部分の不安が解消されると、購入の際に安心ですね!

それ以外の部分で購入の決め手になった部分はありましたか?

 

(スタッフK)物件以外の周辺環境についても決め手としては大きかったですね。

この団地内には小さいながらも公園がいくつも点在していて、ちょっとした時間にも子供たちを遊ばせたりできるのがとても良いんです。緑も多く、ちょっとしたビオトープのような水辺空間もあったりして。住環境としては最高だなと思いました!

他にもスーパーやドラッグストア、郵便局、クリーニング店などの生活利便施設も徒歩圏内に充実していて、小学校も歩いてすぐという点もポイントでした。

贅沢に作り込まれた敷地内の共用スペース。しっかりと管理の行き届いた緑地は歩くだけで心地よい。

(ツバメ)敷地の使い方がかなり贅沢ですよね笑

今、デベロッパーがこれだけの広大な敷地に、公園や緑地などの共有スペースをゆったりと確保して、マンションを建てようと思ってもなかなか難しい気がします。その当時に建てられた物件だからこその魅力な気がしますね。

(ツバメ)以前は住んでいた時は戸建住まいでしたが、今回も戸建購入という選択肢はなかったのですか?

 

(スタッフK)戸建に住んでみて、1階と2階の行き来の煩わしさや冬の寒さ、庭の管理の大変さ、防犯上の不安といった点が大変だなぁと感じてしまいました。

これまでマンション住まいが長かったこともあり、それに慣れていた部分もあって、次は、戸建に暮らすよりはマンションの方が良いなと思いました。

実際に住んでみると、マンションの場合、上下左右に部屋があり守られているおかげか、冬場でも寒さを感じないんですよね。笑

団地全体の管理は管理組合・管理会社に委託しているので、個人で建物管理をする手間もありませんし。そういった意味で気持ちはかなり楽ですね!

(ツバメ)今回のリノベについて具体的なお話を伺っていきたいのですが、リノベでこだわったポイントについて聞かせていただけますか?

 

(スタッフK)まず、室内でも存在感があるキッチンにはこだわりました。

キッチンの腰壁部分を「モラート」という特殊セメントモルタルで全体的に覆うようなデザインに仕上げました。このモラートの素材感がとても好きで、空間の中でも存在感が出る部分でもあったので、自分のお気に入りの素材を選びました!

(スタッフK)かなり細かいこだわりなのですが、、、システムキッチンの幅は腰壁の幅よりも短いのですが、リビング側から見た時の縦横比のバランスを見て、横幅をもう少しとった方が縦横比のバランスが良かったので、デザイン上あえて腰壁をさらに横に伸ばす設計にしています。

伸ばした部分は、計画当初は、機能的には何も考えていなかったのですが、実際できてみると、買い物から帰ってきた時に荷物をちょっと置いたり、主人はコーヒーを飲みながら本を読んだり、息子が宿題をしたりと、ちょっとした時に重宝しています!来客時には食事を並べてビュッフェ風にしたり。笑

腰壁を延長した部分。当初の計画以上に機能的だった。

(ツバメ)モラートの色味が明るめの色なので、モルタルのキッチンがどかんとあってもそこまで重くないというか、室内でうかずに馴染んでますよね!

腰壁をあえて伸ばすという発想、さすがです!一見無駄のように見える設計でも、実生活の中でしっかりと役になっている点もさすがですね!笑

他のこだわりポイントについてはいかがでしょうか?

(スタッフK)機能的な部分で言うと、収納や家事動線については色々と考えたと思います。以前住んでいた戸建は、子供が1歳くらいの時にリノベーションしているのですが、子育ても8年目になり、今回の物件では、これまでの経験が活きていると思います。

外で使う荷物が意外と多いことに気付き、シューズインクローゼット(SIC)を作りました。玄関に入ったらすぐに荷物を収納できるようになり、とても便利です。

それから、子供たちのコートやリュックは、自分たちが手の届く高さにフックをつけ、自分でできるようにしています。床のタイルは、汚れが目立たないよう濃いめの色を選び、少しでも家事が楽になるように工夫しました。笑

子供たちの手の届く位置に収納できる工夫を。玄関タイルはあえて色の濃いものを選択。

(ツバメ)帰宅してすぐに荷物を収納できる仕組み(空間)があるって良いですね!しかも子供が自分でできる仕組みも素敵です。親が手伝わずして、子供自身でできるように空間設計してあげるって大切な気がします。

(スタッフK)収納でいうと、他にはウォークインクローゼット(WIC)を作り、家族分の収納をWICにまとめるようにしました。収納を一箇所にまとめることで、片付けがかなり効率化でき家事がとても楽になりました。それと、家全体の収納箇所を減らすことができたので、その分建具コストを減らせるというメリットもありました。

あとは、パントリー・キッチン・洗面所を一直線になるように配置計画をしたことで家事動線がスムーズになりました。例えば、料理をしながらお風呂を見守れたり、料理中にトイレに呼ばれるとか、子育て中によくあるシーンを想定して動線計画をしました。

キッチン奥に広々なパントリー。キッチン裏のカウンターの高さはちょうどMUJIのラックが入る高さに設計している。

(ツバメ)これまでの家事・育児経験がかなり活かされてますね!

育児中に起こりうるシーンを想像しながら設計に落とし込んでいくと、生活の中で生じるちょっとしたストレスも解消される気がしますね。

(スタッフK)そうなんです。この経験は、今後担当させて頂く物件にも活かしていきたいです!あともう少しだけこだわりポイントをお話しても良いですか?笑

(ツバメ)是非聞かせてください!

(スタッフK)かなり細かくて自己満の世界かもしれないのですが、今回の設計テーマとして「線の細さ」が際立つようなデザインにしたいというのがありました。極力無駄なものをなくして、シンプルさを重視するような。伝わりますかね?笑

(ツバメ)分かります、分かります。ミースのless is moreのようなことですよね?笑

(スタッフK)ワークスペースの室内窓では、木枠をなくして線としての細さを強調したり、洗面タイルの目地をなくしタイルの繋ぎ目の線をより細くなるようにしています。

室内のデザインでは線を強調するようなデザインにする一方で、照明やダイニングテーブルなど、家具は丸みを持ったデザインのものを取り入れ、全体としての柔らかさが感じられるように意識しました。

線の細さを意識したデザインの中に丸みのあるものを。


線の細さを強調するためにあえて木枠をなくした室内窓。

(ツバメ)かなりのこだわり!!たしかに、室内に見えている「線」を細くすることで、すっきりするというか、主張しなくなるというか、しつこくないというか、何と言うか、、、良さ、分かります。笑

これからリノベをする「ツバメのこうはい」のみなさまにも「これはオススメしたい!これはやって良かった!」ことがあれば教えていただけますか?

 

(スタッフK)まずは内窓(二重窓)ですね!これがあるのとないのでは、断熱や遮音が全然違ってきます。この部屋は、南向きで暖かいというのはありますが、冬場でも朝少し暖房をつければ、日中まで暖かさが保たれるくらい断熱効果があります。遮音に関しても、元々静かな場所ではあるのですが、内窓を閉めていると外の音は全く気になりません。

それから、窓で言うと、クレセント(窓の鍵の部分)の高さを変更できるので、小さいお子さんがいらっしゃる方は、子供の手の届かない高さに変更するのもオススメです!

(スタッフK)家具・家電で言うと、アレクサ対応の照明はオススメです!声でオンオフを切り替えられ便利なのはもちろんなんですが、明るさだけでなく色温度も変えられます。照明一つ一つに個別設定をすることもできたり、時間ごとの細かな設定もできるので、シーンごとに設定を変えて楽しんでいます!

あとは、家事の時短という意味で、食洗機はかなりオススメですね。今では、食洗機がない生活は想像できないくらい重宝しています。笑

照明はアレクサ対応のスポットライト。音声で切り替えができるのでかなり便利なのだとか。

(ツバメ)ありがとうございます!もうこれ全部、本当にオススメしたいですね!

クレセントの位置の変更は、特にマンションの高層階にお住まいの場合など、お子さまの安全という意味でも検討する価値はありそうですよね!

 

(ツバメ)最後になりますが、「ツバメのこうはい」のみなさまへアドバイスを頂戴できますでしょうか!

(スタッフK)リノベを計画する際に、室内についてのデザインや機能などについて色々と考えると思うのですが、家具についても同時並行で考えていくと良いと思います!

選ぶ家具で室内のイメージも変わりますし、家具のレイアウト次第で空間の使い方も変わります。

家具のレイアウトを考えていくと照明やコンセントの位置についても考えることになるので、もしかすると当初の間取り自体も変わっていくかもしれません。

リビング横に設けた自身のワークスペース。

(スタッフK)設計の仕事をしている私が言うのもアレなのですが、あまり細かく作り込まずに、住みながらアレンジを楽しんでいくのも良いと思います!

リノベーションは「本当に自分の思い通りになるのか?」「費用はどれくらいか?」など完成形が目に見えないので、不安や心配はあるかと思いますが、自分たちが「これだけはやりたい!」「こんな感じが好き!」と思うポイントを押さえていただき、あとはお任せいただければ良いと思います!

ネットで調べれば色々と情報は出てくるとは思いますが、逆に情報が多くて迷ってしまう部分もあると思うので、迷った時はお気軽にご相談ください!

(ツバメ)Kさん、貴重なアドバイスありがとうございます!

本日はありがとうございました!

written by Kazuya Kashimura