Column

家と暮らす。家と育つ。

2020.04.23
ツバメのせんぱい
家族構成 :
ご夫婦+お子様2人
所在地 :
さいたま市中央区
専有面積 :
75.26m2
間取り :
3SLDK→3SLDK
竣工 :
2020年3月
築年月 :
1989年9月

ツバメクリエイツで理想の住まいを手に入れたお客様のお住まいを訪問する企画「ツバメのせんぱい」。
今回は、2020年3月にさいたま市中央区で中古マンションを購入・リノベーションされたH様ご家族のご自宅におじゃましてまいりました!
H様、実は2015年にも中古マンション購入&リノベをご経験。今回はそのご自宅を売却され、この新居に住み替えられました。
ご家族のライフスタイルに応じた住み替え。今回はその辺りについてもせんぱいにお伺いしていきたいと思いますー!

インダストリアルな雰囲気の中にも無垢の木の温かみのある室内。

(ツバメ)Hさんは、5年前にも弊社でリノベーションをしていただき、ツバメのせんぱいには2度目のご登場となりますね!まず最初に今回の物件購入、住み替えのきっかけをお話いただけますでしょうか?
(ご主人)子供が増えて物も増え、少し手狭になってきたのがきっかけでした。
家自体はとても気に入っていたので、最初は、間取りだけ再調整するかを検討していました。その辺りをツバメさんに相談した際に、住み替えの現実的なプランをご提案いただき、旧自宅の売却から新居の取得、そしてリノベとトータルにサポートいただきました。
(ツバメ)リピートありがとうございます!

出窓からは柔らかい光が注ぐ。

(ツバメ)こちらの物件、すごく世帯数の多いマンションで、共用部もゆったりとられていて、とても贅沢なマンションですね!敷地内に桜も植えられていて、広場や中庭、遊歩道もあって。
(ご主人)そうなんです!この物件が開発された際に「ミニサンクチュアリ」というのが一つコンセプトとしてあったようで、実がなる木々が植えられているんです。その実を鳥が食べに来るように意識的に植栽の配置計画がされているそうです。四季の変化とともに花や鳥といった自然を感じられるような工夫です。
(ツバメ)すごく素敵ですね!今の新築マンションで、ここまで入念に設計している物件があるか、、、こういった植栽の計画は時間の経過を経て価値がより高まっていく気がしますね!

窓の向こうには、敷地内の中庭が。中庭には様々な植栽が植えられている。

(ツバメ)こちらの物件は、もともと購入を検討されていたマンションだったのですか?
(ご主人)以前からこのマンションのことは知っていて、気になっていた物件ではありました。
ただ、「絶対にここ!」という訳でもなく、前に住んでいたマンションを売却するタイミングで、ちょうど条件に合う物件がこのマンション内に出てきたので購入を決めました。
当時、マンション内でいくつか販売中の物件があったのですが、他と比べて値ごろ感のあるこの物件にしました。他の物件に比べて設備の劣化などは進んでいる印象でしたが、結局室内はリノベーションしてしまうので、現状の劣化等は全く気になりませんでしたね。むしろリノベーションした後、どういう間取りにできるかという点やその部屋の持つポテンシャルの方を気にしました。

黒のハンガーパイプはデザインも使い勝手も◎

(ツバメ)室内はリノベーションで刷新できるので、その物件の持つ変えられない部分を重点的に考え物件を選定されたのですね!そういった意味では、この窓から見える桜はこの物件の持つポテンシャルと言えるのではないでしょうか。
(ご主人)そうですね!物件購入時は、そこまで意識はしていなかったのですが、設計を進めて行く段階で意識するようになり、結果的にはこの桜ビューが絶景で。気に入ってます!

この眺めは、この部屋の特権。

(ツバメ)今回のリノベーションでは、既存の間取りから変更した部分はあったのでしょうか?
(ご主人)大きな間取り変更はしていないのですが、「子ども導線」(※)という概念を取り入れ、間取りの変更を行いました。
(ツバメ)「子ども導線」ですか。具体的には、どういった部分に取り入れたのですか?
(ご主人)キッチンに隣接して洗面スペースをつくっています。外から帰ってきた子どもたちが自然と手洗いをできるように意識しています。

※ 子ども導線:子どもの規則正しい習慣をサポートする住宅設計の動線計画の概念。リビングダイニングを中心に、お片付けや整理整頓、学習等が習慣化しやすいように配慮した動線計画。

キッチン裏の廊下に面して設けられた洗面スペース。帰宅後に自然な流れで手洗いができる。

(ツバメ)リビングに入ってすぐ手洗いがあるというのは、個人的には珍しい印象ですね。
(ご主人)もともとこの場所は洗濯機置き場だったのですが、壁裏のもともと洗面スペースと配置交換したい旨をデザイナーの村上さんに相談したんです。その時に「子ども導線」という考え方を説明いただき、今回はそのコンセプトを軸にプランニングを進めていただきました。

白を基調に清潔感のある内装に。

(ご主人)それから、リビングの壁の一部を有孔ボードにし、そこに子どもたちの荷物や連絡ノートを置けるスペースを設けています。手洗いが終わったら、次はそこに荷物をしまうという流れです。
「手洗いをする」→「物を仕舞う」といったことを、親が言葉で伝えなくても子どもが自発的に行動できるように、空間側を設えています。

壁に収納するという発想。バッグや上着が心地よく整頓されている。

(ツバメ)子供に身につけて欲しい習慣づくりをサポートする動線計画ですね。実際に採用してみていかがでしたか?
(ご主人)保育園から帰って、手洗い・うがい、上着とかばんを壁に掛ける。といった一連の流れを自然にやってくれるようになりました。
住み替えまで一時的に利用した賃貸物件とは定着具合が全く違いますね。洗面までドアが2つあったんですけど、普通に面倒ですもんね。。
また、これを機に遊びに使う道具や本の収納ルールもわかりやすく一新しました。
やる気にムラはありますが、以前よりも積極的に片付けができるようになっており、一定の効果を実感しています。

(ツバメ)ついつい子どもに言ってしまいがちなことって親にとってもあまり言いたくないですよね。笑
「手洗いしたー?」とか「お片づけしてー!」とか。それを子供が自発的にできるように空間側がサポートしてあげるという発想ですね!これは子育て世代のみなさんに取り入れていただきたい概念ですね!
習慣づけに適した「設え」は重要ですよね。

小部屋はガラス戸でも仕切れる仕様。普段はオープンに。

(ツバメ)その他、間取りの部分で工夫された点はありますか?
(ご主人)あとは、リビングに隣接した小部屋ですね。ガラス戸で仕切れるようになっているのですが、普段はオープンにしていて、リビングとゆったりと繋がるような場になっています。
子供が、集中できる場所を自分で選択できるような空間が良いなと思って設計してもらいました。集中して何かをしたいときは、小部屋で。親と交流したいときはダイニング。リラックスしたいときはソファ。といった感じで、その時の気分によって自然に空間を選べるようになっています。
ダイニングの椅子も敢えて違うものにしているのですが、これも気分によって椅子を選べるようにしています。
(ツバメ)素敵な発想ですね!「押し付けるということではなく、自由に選択できるようにする。」今後の空間設計の概念として定着しそうですね!

リビング・ダイニング・キッチン・小部屋はゆったりと繋がり、それぞれの気配を感じることができる。

あえて異なる椅子にし、その時の気分によって選べるように。

(ツバメ)インテリアデザインでこだわったポイントはありますか?
(ご主人)基本的なデザインはデザイナーにお任せしていた部分も多かったんですが、一番は出窓のデザインですね!
縁側のように座れるデザインにしてもらいました。出窓の奥行きを既存よりも少しだけ広くし、ベンチのような感じで座れるような設計になっています。
奥行きを追加したことで、座ることができたり、子どもがおもちゃを置いて遊んだりと多用途で使える点が気に入っています。晴れてる日はポカポカして、とても気持ちいいんですよ。夜にはスクリーンにプロジェクターを使って映画を楽しむこともできます。

この家の特等席である出窓の縁側スペース。

奥行きをもたせ、ベンチのように座れるようにした。

(ツバメ)マンションで縁側って素敵ですね!しかも多機能!
それにしても、、この窓からの桜が圧巻ですね。。
(ご主人)ここから見えるのが桜だと気づいたのは物件購入後だったんですが、これは思わぬ幸運でした。笑
出窓のデザインを少し存在感のある、絵画のフレームのようなデザインにしてもらいました。キッチンに立った時に奥に桜が見え、本当に絵画のように見えるのは狙い通りでした!

ほどよいくったり感のあるソファ。この窓際空間はやみつきになりそう。。

キッチンからこの景色が見れるのはなんとも贅沢。。

(ツバメ)奥様からオーダーされたポイントはいかがですか?
(奥さま)仕事を再開しているので、食洗機や電気調理器のような家事を軽減する設備追加のため、キッチンまわりの電源の数、配置計画等をしっかり検討していただきました。
お陰さまでとても使いやすいキッチンになりました!

デザイン性はもちろん、機能面にも配慮されたキッチン。

(ご主人)それからキッチンで言うと、キッチンカウンターは少し奥行きがある設計にしてもらいました。仕事柄自宅で仕事をすることもあるのですが、気分転換にスタンディングで仕事をするのに重宝しています。眠くなった時に最適です。笑

奥行きをもたせたカウンター。PCを置いて作業も可能。

(ご主人)それから、設計的な工夫で言うと。
リビング横の小部屋ですが、もともとの納戸だった部分を寝室側へ拡張し、面積を広くしました。逆に寝室側のスペースを削って狭くしています。
寝室は家族が寝れるスペースさえ確保できれば良く、小部屋の方に面積を割きたかったので、こういう間取り計画にしました。
(ツバメ)面積の配分をどう考えるか。ここに住み手の価値観が表れる気がしますね!

寝室側のスペースを削り、面積を拡張した。

(ツバメ)2つ目の「理想の住まい」を手に入れられて、率直なご感想はいかがでしょうか?
(ご主人)そうですね。もう一回くらいは住み替えしたいですね!笑
最初の家を購入した時もそうでしたが、5年後、10年後の未来ってなかなか想像しにくいのではないでしょうか?
家族構成の変化だったり自分の仕事だったり。将来のライフスタイルがどうなっているのかというイメージを明確に持つのが難しいなと。
であれば、その時々に応じて決めていく方が合理的なのかなと思っています。

人生で何度か家を買う。住み替える。というのは今後のスタンダードになるのかも。

(ツバメ)その考えにはとても共感できますね。
物件購入から数十年後の未来を考えると、今と全く同じライフスタイルかと言われれば、確実に変化しているわけで。
子どもも成長し、いずれは独立して。住む人数も変わる。
そういった家族のライフステージ、ライフスタイルが変化することを考えると、「一度家を買ってお終い」という従来の発想がむしろ違っているのかも?とすら思えてきますね。
「将来的な変化に合わせて柔軟に住む家を変える」という暮らし。
そういった住まい方が今後当たり前になっていくのかもしれませんね!
購入する際に、この先何十年も先のことを考え、ずっとこの家に住むんだ!て思ってしまうとなかなか購入に踏み出せなかったりしますし。笑
物件購入をもっと気軽に捉えても良いのかもしれません。
(ご主人)それと、子育て面において良かったと思うのは、子供をほめる機会が増えたことです。
家のつくりが子育てを支援してくれている。家に住まうというよりは「家と暮らす」そんな感じがしていますね!

ライティングデザインにもこだわったキッチン。

(ツバメ)最後になりますが、今回2度目の物件購入(住み替え)を経験され、だいぶ「せんぱい」になられたわけですが(笑)、これから家を買われるツバメの「こうはい」の皆さまへアドバイスを頂戴できればと思います!
(ご主人)そうですね。年月が経つと、求める住まいの形も変わっていくのかなと思います。やはり住み替えしてみて思ったのは、その時々の自分たちのライフスタイルにフィットした住まいを選択できた点が良かったですね。
そういった意味では、新築物件を購入するよりは、中古物件購入&リノベは、取得コストを抑えられるので、その後の選択肢が増えるのかなと思います。
(ツバメ)アドバイスありがとうございます!
自分たちのライフスタイルの変化に合わせて家を変えていくというのが今後のキーワードになりそうですね!

written by Kazuya Kashimura